体外受精ギリギリ助かった世代と、間に合わなかった世代。女性のキャリアについて。
私と同年代(30代後半)の友人では、体外受精が割と一般的になっていて、34〜36歳で不妊治療開始して1〜2年以内には授かっている子が多い。ギリギリ助かった世代。
私たちのちょっと前のバブル世代の女性(40代後半くらい?)は、卵子老化の啓蒙活動もなかったし、女性がバリバリ働くのはカッコイイ!とされていたし、体外受精が一般的でなかったし、治療に今よりお金もかかっただろうから、40歳近くなって子供ができないことに気づいても手遅れになって諦める人が多かっただろう。社会の犠牲になったこと、本当に悔やまれる。
でも、そのような方達が悲痛な声を上げてくれたことが、今の不妊に関する啓蒙活動に繋がって、私たちがギリギリ助かることに繋がったんだと思う。
そう思うと、私たちの何とかギリギリ間に合った世代も、体外受精に頼る前に、自然妊娠で20代前半〜30代前半のうちに子供を授かって、女性も安心してキャリアを積めるような社会の仕組みを考えて、作っていかなければ、若い世代に申し訳ない。日本から、日本人がいなくなってしまう。
キャリア形成初期の年代と、妊娠出産に適した年代は被る。女性が仕事と妊娠出産育児全てを両立するというのは、本当に難しい。
その上、親の介護の時期まで重なっている。(私の父は、50代で脳梗塞で倒れて半身麻痺になって、それからずっと車椅子だ。)
私は体外受精で1人産めたからその件に関しては良かったものの、仕事は辞めてしまった。当然以前のような収入は無いし、子育てしながら今後社会復帰をどう果たしていくか、自力で解決しなければならない。
会社を辞めないで続けている友人は産休や育休、保育園の入園まで、今の制度で守られているから、正直羨ましいけれど、きっと仕事を続けるのも大変なことは多いだろう。
私の母(62歳)は20代で結婚して20代のうちに3人産みきって、世間では40過ぎて産む人もたまにはいるから、自分の娘達が子供ができにくくなるお年頃だなんて、いくら説明してもピンとこないみたいだった。「体外受精なんてしなくても、お母さんが産めたんだから産めるわよー」なんてトンチンカンなことをいつまでも言ってきたりして、参った。 残念ながら私の母のような感覚でいる人はまだまだ多い。所詮、自分の身に起こっていることではないから、まぁなんとかなると思っている。
本当、啓蒙活動は大事。
自分の娘にはちゃんと伝えていきたいと、今から切に思っている。